一あるいはいかにして少年は難しい顔をするようになったか一
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ティファニーで朝食を
評価:
竜口 直太郎,カポーティ
新潮社
¥ 540
(1968-07)
いつのまにかレビュー機能が新しく搭載されたらしい。

* * *

名刺の住所は「旅行中」、かわいがっている捨て猫には名前をつけず、ハリウッドやニューヨークが与えるシンデレラの幸運をいともあっさりと拒絶して、ただ自由に野鳥のように飛翔する女ホリー・ゴライトリー。彼女をとりまく男たちとの愛と夢を綴り、原始の自由性を求める表題作をはじめ、華麗な幻想の世界に出発し、多彩な作風を見せるカポーティの作品4編を収める。

オードリー・へプバーンがホリー役を好演した、映画版「ティファニー」のほうが一般的に知られていると思うのですけれど、内容的にはあまり褒められたものではないということで、原作を読んでみました。以前カポーティの短編を読んだときには、たしかに文章は巧いのだけれど実感的な感動まで至らないかな、という印象だったんですけど、今回はどの話も普通に筋がおもしろかったし、神がかり的な描写力も再認識させられました。さすがアンファン・テリブル(おそるべき子供)。

カポーティも文章を音楽のように扱う作家のひとりだと思います。ポール・オースターさんや村上春樹さんとはちょっと違って、ほんとうに天性の文才として備わっている音楽性なのかな、と。たとえば、「それは何かの曲みたいに、私の頭にこびりついた一ミス・ホリデイ・ゴライトリー、トラヴェリング。」という一説があるんですけど、これなんか一見なんでもないようで、すごいキラー・フレーズだなあと感じてしまいます。ミス・ホリデイ・ゴライトリー、トラヴェリング。

それからカポーティといえばやっぱり、小悪魔的な女性を書くのがほんと巧いですよね。究極的にはホリー・ゴライトリーという無敵の女性像にあると思うんですけど、他の短編でいえば『わが家は花ざかり』のオティリーもそうだし、『夜の樹』のなかのミリアムとかシルヴィアとか、ぼくは大好きです。現実的になかなか存在しないような女性像だからこそ惹かれるのかもしれない。そんなことをいうとバーチャル恋愛に陥ってるみたいだけど…まあ、いいか(よくない)。
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