一あるいはいかにして少年は難しい顔をするようになったか一
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出雲〜鳥取
萩を出てしばらく山陰を東に上っていくと、出雲の駅に着いた。せっかくなので(『桃鉄』の)定番である「出雲そば」を食べてみようと思い、一度列車を降りる。あまりゆっくりする時間はない、というもの20分後の列車を逃すと次発がいつになるかわからないため、改札を出てすぐのそば屋でぱぱっと食べることにした。

ここではじめて知ったのだが、「出雲そば」という固有のそばがあるわけではなく、このあたりのそばは何でも「出雲そば」となるらしい。しかも実は松江の方がムーヴメントの中心であるという。なんだかよくわからない話だ。

いくつか種類があったけれど、悩む時間がもったいないので一番スタンダードそうな「割子そば」を注文する。ちなみに“わりご”と読む。三段重ねの丸い器に盛られたそばに、好みの量の薬味とそばつゆをかけて食べる。まあ無難においしい。時間がないのでささっとすすり、お勘定を払って列車に乗り込んだ。慌ただしいが仕方ない。

あいかわらずこの辺りも無人駅が当たり前のように続き、相当なワイルドさを放っている。切符だといちいち面倒だろうな、と思う。ぼくは例の青春なんたらとかいうチケットを使っているので、改札はパスできるのである。「ドアが自動では開きませんので、横のボタンを押して…」というアナウンスが延々と流れていてすごくしつこいのだが、まわりの乗客は慣れたもので気にしていない。列車は揺れる、ごとごとと。

前の席にやたらと行儀の悪い若いカップルがいる。高校生くらいだろう。弁当をくちゃくちゃと音を立てて食べるし、外の景色を見るとどんどん窓を叩いたりしていた。しかし、彼らは互いに一言もことばを発しなかった。彼女は黙って笑い、彼氏は黙って微笑んだ。彼らの意志は手を様々に動かすことで伝えられた。ことばがしゃべれないのだ。ぼくはいくぶんか彼らに悪いような気がした。彼らの表情は実に生き生きとしていた。

松江や米子を通り過ぎ、そろそろ日も暮れかけた頃、鳥取に着いた。多少高くても今夜は絶対にシティ・ホテルに泊まるのだ。

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